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甲手について考える(6)
2020.09.11

前回の続きです。

毛詰めのあと小指の部分をおさめていくのですが、ここのおさめ具合が竹刀を握る時の小指のおさまり具合につながっていきます。よく竹刀を握る時の小指の重要性をいわれますが、甲手の作りによって小指がうまく使えるかどうかに大きく差がでます。

なぜ小指側を使うのが大事なのかが「剣道日本 2019  11月号」の永田美香先生の「からだとこころのコンディショニング」講座にあったので引用させていただきます。

小指側に流れている神経系は、肩甲骨の上方回旋に関係しています。小指側で絞ると肩甲骨は外に出て上方回旋します。すると、腕が伸びて「剣先が走った」打突が可能になります。

と書いてあります。また、上から握る害として

上から構えると親指に力が入って手首を痛めますし、筋肉を縮めながら打つことになり、剣先を走らせるのが難しくなりますね。

と書いてあります。肩甲骨を使った振り(肩を軸に振るのとは違う)をしたい場合は、甲手をつけて竹刀を握る時も小指側を意識して握ってもらえばとおもいます。

具体的には、小指・薬指を決めて、おさまりが変わらないように軽く手の内を絞り(茶巾絞り?)、手の又が柄の上にくるようにおさめます。小指側からうまくおさまると、柔らかな握りができ、それに伴い肩甲骨が可動するようになります。ただ構造上小指側がおさまる甲手とおさまらない甲手があります。

今は多くの情報が出回り色々な握り方や振り方がありますが、稽古を積んでも自分が望む方向に動きが改善されない場合、道具を見直すことをお勧めします。

振り方の変化が道具に与える影響、道具が剣道に与える影響そのことについてもっと議論できる機会が持てればと考えています。*面布団が短くなったのはその最たる事だと考えます。

剣道具を作る立場は剣道界において非常に軽視されていますが、「剣道家」「剣道の情報を扱う人」「身体の専門家」「剣道具を扱う人」「剣道具を作る人」等集まって剣道について語ることがより良い剣道文化伝承につながるのではないかと考えています。

剣道・剣道具の関係と変化について機会があれば書きます。