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甲手について考える(5)
2020.09.02

久々の更新となってしまいました。(毎回書いている気もしますが…。)
甲手について考える(5)−甲手をしての竹刀へのアプローチを考える です。

まず甲手作りの話からです。甲手作りにおける重要なポイントが、手の内付けと毛詰めになります。
もちろん元の型が大事ですが、同じ型で作った時、手の内付けと毛詰めが甲手の良し悪しを大きく左右します。(腕の見せ所です。)

梅澤の甲手は手の内が他で作っている甲手に比べて小さいです。なぜなら甲手は竹刀を包み込んだ状態が基準になるからです。(手を開いた状態だと手の内が大きくなってしまいます。)そうすることによって手の内にできるシワを出来る限り少なくして、甲手と竹刀の一体感をだします。
ただそうすると、甲手表の衣と手の内の大きさの差によっていせなければいけない部分が出てきます。(黄色い部分です)

そのいせの具合や処理に、甲手作りの技術の差がでます。そして毛詰め前にほぼ握った形を作ります。そして毛詰めで立体にして行きます。

長くなってしまったので、次回に続きます。