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なぜ手作業にこだわるのか?甲手編②
2021.03.11

なぜ手作業にこだわるのか?
甲手編②

毛詰めの前⑥に鹿毛を入れていきます。

自分は鹿毛を詰めていくというより、鹿毛で甲手を膨らませていくイメージです。

鹿毛は使い難くならない範囲でなるべく多く入っている方が、馴染むと甲手を安全で長く良い状態で使えます。ただ毛詰めは技術が必要で、多く入れようとすると手の甲側に入ってしまいます。(うちではこれをウラに入るといいます。)そうすると見た目よりも窮屈な甲手になってしまいます。*鹿毛がちゃんと入っている甲手は馴染ませるまで調整等が必要になります。機会があったら書きます。

その為に⑥までの形が大事になります。⑥までの工程をしっかり積み重ねていくことによって、鹿毛を多く入れても(もちろん毛詰めの技術はいりますが)ウラに入りにくくなります。

そうすると鹿毛を入れてより丸くなり(⑦の状態)、見た目よりも窮屈ではない甲手になります。

この後また手の内のつけ下げ丸くしていきます。(⑧、⑨、⑩)

甲手編③に続く